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UPA-AS ━━ウパース━━ 名前の由来【2】 バルトの想い出 2012/9/5

彼は、ウルフカラーの大きな躯体を持ち、特定の人にのみ心を許し服従心を見せるシェパードであった。


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私は今でも彼の名を心の中で呟く時、胸が締め付けられるような切なさと愛おしさで全身が満たされる。



          バルト



私のこれまでの人生において最も忠実な心の友であり、相棒であった。

これからもずっと私の胸の中で伴侶として存在し続けるであろう犬である。





私はバルトの幼少期を知らない。

バルトはN訓練所で生まれ、2歳半まで訓練所のお弟子さんの担当犬として育った。
ウッシーの二回目の出産で生まれた唯一の男の子である。
縁あってバルトと出会い、終生、私の相棒として暮らす事になったのである。

2000年の9月25日であった。


バルトが私と共に暮らすようになった時には、バルトには既に基礎的な訓練が入っていた。
だが、私自身は犬の訓練については全くの無知であった。
当時、私は訓練が入った犬はもう訓練する必要が無く、何の問題も無く扱えるものだと思っていたのだ。
実際、バルトは私の元にやって来てすぐに私を新しい飼い主と認識し(勿論、その前に何度か彼の実家である訓練所でバルトとのやり取りを指導されてはいたが)、私に対し極めて従順で生活や仕事に支障をきたすような行動が一切無い事に驚くほど安心してはいたのだが。
だが、徐々に私とバルトとの間にズレが生じて来た事によって、私はやっと気づいたのである。


     訓練については、犬ではなく、私自身が学習し習得しなければ、犬は扱えるものではない、と。


それから、バルトの実家である訓練所通いと犬に関する書籍による自習が始まった。

最初は勿論、服従訓練から始めたのが、幸い指導者の明快で楽しい指導のもと、競技会に出られるくらいのレベルには到達したものの、その過程において、

    「バルトはもっと出来る犬です!」

というような叱責と喝を何度入れられたかは計り知れない・・・。


そうこうするうちに、アジリティーというスポーツの手ほどきを受けるようになり、引退するまでの二年間を存分にバルトとアジリティーの仲間と共に喜怒哀楽を共有する事になったのだった。
色々なトレーニングを重ねるにつれて、私とバルトの関係はどんどん緊密なものになっていき、私の少しの感情の動きに対しても瞬時に察知するようなデリカシーを持つ犬になっていったのである。

バルトはシェパードとしては大柄な雄犬で、オリーとウッシーの間に生まれた子であるが故に頭の良さは間違いが無かったのだが、いかんせん筋肉の質が緩かったため、アジリティーのような瞬間的に機敏な動作を求められる激しいスポーツには向いていなかった。勿論、それを自覚しながら楽しむ事に重きを置いてトレーニングしていた訳だが、バルトの6歳になった時、彼の体の事等いろいろな事を考慮し早期引退することにしたのである。

それ以降は、既に我が家に引退してやって来ていたウッシーとともに、毎日が日曜日のような穏やかな生活を送ることとなった。


   庭でウッシーと戯れ
   冬は山へ登り
   夏は川で遊ぎ
   ツバメを追いかけ(我が家の軒下に営巣したツバメはいい迷惑だっただろう)
   時には毒蛇の存在を私に知らせ
   私と歩き、私に甘え、
   私が涙を流すとその涙をなめて慰めてくれるような そんな犬であった。



            NEC_0006-6.jpg



それはもはや犬と人との関係というよりは、私にとっては相棒というような関係となっていった。
   


私は、今、目を閉じてバルトの姿を思い浮かべるなら、

   
    バルトの太くて逞しい首には大きな風呂敷に沢山の荷物が包まれて
    結わえ付けられており、それを背負っている彼の姿だ。



その大きな風呂敷包みの中身は暫くは開けてみなかったのだが、徐々に開けてみると、そこにはかけがえの無い宝物が沢山入っていたのだった。


    犬とは何か

    訓練とは何か

    犬を愛する仲間とは誰か

    人生で不必要なものは何か

    そして、人生で本当に必要なものは何か

   


それらを、今となっては、私にとってどれ一つ欠けても私の人生は成立し得ないような宝物を、バルトは私にもたらしてくれたのだった。


    バルトの使命は、彼に託された荷物を私に渡す事に違いないのだった。


ウッシーがその長きに渡る人生を終えた時、私のみならず、バルトの心にも大きな悲しみと喪失感があるのが痛いほど理解できた。
ウッシーの生前気に入って過ごしていた場所を呆然と見つめているバルトを抱きしめて、私はこう呟いた。


    「バルト・・・。ウッシーはもういないのよ・・・。
     お願いだから、あなたもウッシーほど長生きしてね。」  と。


         NEC_0005.jpg



しかし、私の願いも虚しく、バルトはウッシーの死後3ヶ月という短い時間を私と過ごした後、あっという間に天へと旅立ってしまったのである。
死の直前、三週間の間に三回の脳梗塞を起こし、私の元から旅立ったのである。
野辺の送りをし、お骨になったバルトの頭部には大きな脳腫瘍の痕跡があった。



私の人生からかけがえのない大事な大事な二つの宝物がいっぺんになくなってしまった時の話である。



バルト、11歳半。    

今から3年前の9月13日の早朝であった。


秋間近ではあるが、この日は夏のような暑さだった事を記憶している。





追記
   
   バルトの魂はウパースに引き継がれていきます。
   バルトの死後、私にも良く理解できない事が沢山起こりました。

   次回に続く。








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